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コンクリート製品の活用

 日本の総人口は2008年をピークに減少に転じています。(総務省発表)特に,総人口に占める15~64歳の生産年齢人口の比率が50%近くまで減少しているのが日本抱える大きな問題です。
 建設産業も人口減少の影響が顕著となってきており,コンクリート分野の例では鉄筋工や型枠工といった建設技能者の不足や高齢化が顕在化しています。建設技能者不足という喫緊の課題に対して,製造業ではAIやロボットなどの活用が始まっており,建設産業も今後技能工不足への対応が急がれるものと思われます。
 ゼネコン各社の中期経営計画では,今後の建設技能者不足に備えて「工事現場の工場化による施工の合理化」を宣言していますが,その取り組みは明確となっていません。さらに建設技能者不足に追い打ちをかけるのが,「建設2024年問題」と呼ばれる労働時間の短縮です。この結果,「工期の延長」は避けられない問題となっています。
 建設技能者不足は売上原価の上昇,工期の延長はフリーキャッシュフローの悪化を招き,新規投資を難しくすることが懸念されています。

 この様な状況下で,施工合理化の切り札と期待されているのが,プレキャストコンクリート製品(以後コンクリート製品と呼ぶ)の活用です。しかし,コンクリート製品の市場規模は伸びていないのが現状です。

図-1 セメント販売量からコンクリート製品のシェアの推移

 施工の合理化は工期短縮+コスト縮減の両立が求められます。コンクリート製品メーカーには,顧客がどんな製品を求めているのかマーケティングが必要と考えられます。

コンクリート製品の普及を目指して

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